大文字を何十年ぶりかにビルの屋上から見る

昨日、職場で仕事をしてると、入社2年目の子がまだ大文字を見たことがないというので、見てくるようすすめながら、久方ぶりに私も見たくなった。
その子も京都には住んでなかったものの、京都の大学入学してから機会はあったはずなのに一度も見ていないとのこと。
私も社会人になってからはほぼお盆が休めない業種柄、ここ十四五年見ていない。
似たようなものながら
「それはいかん」
ということになり、船があって鳥居があって妙法は以外とはっきり見えてとすごさを披露し焚き付けた。
するとアルバイトの子と協力し、職場のあるビルの屋上が絶好のポイントで、毎年同じテナントの美濃吉が、お客さん用の見学スポットとして確保していること、美濃吉の客じゃなくても見るだけならオッケーということをつきとめてきた。
若いって素晴らしい〜
会社がこのビルのテナントになり何年かたつが、灯台もと暗しとはこのことか…
お盆は営業するもののお客さんも少なく、暇である。そこで点火の20時をめがけ交代で見に行くことにした。
屋上には和服の美濃吉の店員さんがエスコートしているのか自分達も見に来たのか分からない雰囲気で、動いていた。
大文字の日は京都の観光客を意識し戦時中みたいな灯火管制を引いているようだ。
屋上も明かりをつけず町並みも割りと暗い。とくに東山の方面は写真のように真っ暗であった。
いやがおうにも高まるムードの中、美濃吉は粋にも胡弓の生演奏を用意していた…。
屋上の人だまりに近づき、どの辺りに見えるのか勝手分からず、くだんの会社の部下ときょろきょろしてると
あっ見えます!
といってその子が教えてくれた。
柵にもたれて体育座りをしていたおばさん連中がその声を聴き
見えますか!
と言って立ち上がったのはなんだか意外だった。非常に疲れているように見えたからだ。

のりピーも天の怒りの水害もひとつの夏や大文字燃ゆ