ビデオ屋さんで借りた映画 /アン・ハザウェイの映画その2 『シンクロナイズド・モンスター』

先週は異常な暑さに見舞われた。

コロナになってからずっと中止になっていた祇園祭の屋台が復活して、観光客で町中も一杯になっていた。

たしか昨年のちょうどいま頃、宵山だったか、ライブを見に行った帰りに歩行者天国になっている大通りを歩いた。昨年はまだ屋台が解禁されておらず、人は多かったが心なしか静かだった記憶がある。去年はまだ観光客は受け入れしてなかったからだろうか。

この人混みで思い出すのは、むかしビデオを借りて見た標題の映画で、日本映画の十八番だったSF怪獣映画だ。しかも、以前に取り上げた“Song One”(「ブルックリンの恋人たち」)のアン・ハザウェイが主役で、クレジットを見ると彼女が製作・指揮に携わっている。

この映画に出てくる怪獣はウルトラマンウルトラセブンに出てきた怪獣ににているが、設定がかなり凝っていて、またその背景が、男女関係だったりして、大人向けの話になっていた。

わたしが借りた理由は、パッケージにアン・ハザウェイが製作とか書いてあったから(実際調べたところ彼女だけでなく、他の人との共同になっていた)と、「ダメウーマンが一躍怪獣に、奇想天外のSFムービー」的なことが書いてあり興味を惹かれたからだった。

この「シンクロナイズド」とはなにかと言うと、主人公アン・ハザウェイが自分のダメさが原因でアル中になり、離婚され生まれ故郷に帰る。ある日の夜、家の近くの公園で酔っぱらい暴れた明くる日、ニュースで前夜、韓国に怪獣が現れ、大パニックになったとのことを知るのだが、そのテレビのニュース画面に映った怪獣は、しぐさが微妙に自分に似ていることに気づく。それで彼女は、実験的にその公園にいって同じ場所で動くと、また怪獣が出たとニュースになり、韓国の都市とその公園がシンクロしていることがわかる。

そういう奇想天外な話なのだが、これには彼女の幼馴染みで、いま故郷の町で居酒屋を営んでいる男友達と彼女の子供時代のある体験が原因であることが最後に明かされる。

アン・ハザウェイは離婚して故郷に戻ってきた設定で、その男友達に誘われその居酒屋で働いていて、客である男と男女関係になったことがきっかけで、その男友達が焼きもちを焼き、だんだん本性を表し、彼女にパワハラな行為をしだす。そして、そのシンクロの秘密を知りひと騒動を起こすことになるのだが、、。

この映画はカナダとスペインの共同作品になっているが、どうも製作陣がオタクっぽい人たちみたいな気がする。監督がスペインのひとらしい。

そして、こういうB級SF映画っぽい作品にアン・ハザウェイというハリウッド女優が出ているだけでなく、彼女が指揮していることに興味を覚えたのだが、さすが、製作費が半端でなく、B級作品のチャチさはなかった。

主演だけでなく脇役にも有名な人が起用されているみたいだった(わたしは知らない人だったが

ジェイソンサダイキスが主人公の幼馴染み役ででている)。

映画としてはSong Oneが数段よかったが、面白かった。怪獣映画を久しぶりに見た気がする。

じつはこの映画がきっかけで、このあとしばらく円谷プロのテレビシリーズを思わず借りたりしたのだった(ウルトラQウルトラマン)。