続・山陰線について

JR山陰線について、書いたところ、意外にもたくさんのコメントをいただいた。写真が一枚きりで恐縮するほどだ。
まず、訂正というか、山陰線の京都府を走る線は昔から嵯峨野線とも言われているようだ。おそらく京都から出るにつれ本当の山陰線(兵庫〜島根〜鳥取)になるというわけだ。
山陰線にボタンつき車両がいつから導入されたかは、不明だが、車両自体は新しかったので、それほど前とは思われない。しかし乗客には自明の既成事実らしくかなり馴染まれているようだった。
iireiさんのご指摘にもあったが、たしかに山陰線は赤字線に違いない。すでに複線化されているが、ボタンで開けられない駅は無人化されているのだろう。
ただ乗り換えのあった園部駅はかなり大きなターミナル駅で、東海道線南草津並みのスケールだった。
ちなみに、わたしの住んでいる左京区の岩倉は、京福電車鞍馬線の沿線で、ご存じの方もあろうが、この電車は最高でも2車両のチンチン電車風ローカル私鉄で、ほとんどの駅は無人だ。2両しかないので、降りるとき先頭車両の一番前に行くのは、バスと似た感じで違和感はないのだが、JRはたしか五両くらいあった。
後ろの車両に乗っていてゆっくり構えていると、一番前まで行くのにかなり時間がかかる。
森ガールたちが両替のため立ち往生してなければ、降り遅れたかもしれない。
ただ、私が降りたあとも延々と一人づつ両替をしていたらしく、都合10分は停車していた。
微笑ましさを越えて乗客はイラつきを隠せずにいたように感じた。
車窓はたしかに東海道線滋賀県にも多い田園風景だが、まず京都亀岡間で目を引くのはやはり保津峡だろう。
一箇所エス字というのか保津川が蛇のようにくねっている場所を線路がトンネルで貫通しており、
トンネル〜渓谷〜トンネル〜渓谷〜トンネル〜渓谷
となる場所がある。
昔から何度か通っていたのだろうが、二十年ぶりにあらためてみると、すごい珍景に思える。
渓谷は深く、川は岩を噛み流れ、水の色は青緑に濃い。亀岡から嵐山まで急流を船頭がこぐ船で下る「保津川下り」という名物がある。(USJの隆盛ですっかり忘れられているが)
市内で平べったく薄黒く流れる鴨川を見慣れた目には、荒々しく爽快に見える。
山の川なのだ。
田園は、雨で緑の草がしぶいていたが、稲田ではないようだった。稲田はいまは田植え前の土のはずだから、Youkoさんの言われるように麦なのかもしれない。
しかし亀岡はまだまだ農家の残る沿線都市なのであることを痛感した。
山陰線で岡山に帰省していたというApolloさんは、かなり鉄道マニアには高く評価されるであろう。
わたしが乗り合わせた席の向かいに、鞄から鉄道なんとか会の会報を出し、見ていたヤングがいた。
たぶん「鉄っちゃん?」だろう。山陰線を征服し彼の鉄道地図にマーカーが引かれるのを慶としたい。
タイトルとは関係ないが、近くの宝ヶ池に梅林があり、花盛りになってきたので、掲載する。カメラを持っている人をちらほら見掛けた。
黄色い花もちらっとみえるが、さんしゅうである。