シンクロ井村雅代コーチ語る NHK「知る楽特選」再放送(2009年6月4日)PART1

オリンピックのシンクロ女子日本チームコーチとして日本にメダルを6つもたらし、昨年の北京五輪で銅メダルに輝いた中国チームをもコーチしたという井村雅代さんのインタビューをみた。
関西弁で語られる内容はなにか強く惹かれるものがあり、納得させられてしまった。
ひとことひとことが貴重に思えた。
同じ番組にたいするレビューをブログに見つけたのでまず紹介する。
http://d.hatena.ne.jp/sakurabot/mobile?date=20090604§ion=1244109616
このブログはかなりうまく紹介してあってつけくわえることは、あまりないくらいだが、私が印象的だったのは、北京五輪で中国のエースだったペアが本番で痛恨のミスをし、メダルを逃したときどうしたかを井村コーチが語る内容だった。
次の日の団体競技に影響すると思い、選手が一人になって考える時間を持たないよう夜まで選手をばらばらにせず、練習させたとのこと。ミスが不安を呼ぶのを食い止めるための秘策だった。
結果的に中国チームは団体で3位、見事銅メダルを獲得した。
これこそチームの成績を左右する本当のコーチングであろう。
そうしたコーチング技術はどうやって身に付いたのか?もちろん長年の実戦経験だっただろう。ただ、シンクロのコーチになる前の中学の教師としての経験にも基づくものだとおもわされた。
学校が校内暴力で荒れていた頃、生徒指導の担当となり最初はかなりどきどきしながらサボりの学生に注意していたが、次第に彼らが教師にかまってほしいばかりに悪いことをするのに気付いたという。
そこで必ずそういう生徒へすべて声を掛けることにし、信頼されていった。
ある日一人の生徒から手紙を受け取った。そこには「先生もうあかん。死ぬ」とだけ書かれていた。名前はない。
これはすぐにこの子は止めてもらいたいのだと直感し、校内のいたるところ、トイレなどを探したという。
すると一つのトイレに鍵がかかっていた。「開けないと上から中に入っていくよ」というと鍵が開き中でその生徒が手首を切っていた。
すぐに病院に連れていき、医者に見せたが、その医師の対応がまた素晴らしかったという。
(続く)