台風 掃除 古本

台風27の号影響で連日雨なのに、近所の家の屋根工事はどうやら決行されている。
仕事というのは大変なものだ。
仕事じゃなければ、できないことだろう。
掃除や炊事いわゆる家事は、その点、普通は仕事と認識されていないからか、かなり後手後手にまわりがちで、部屋は散らかり、流しは食器で一杯、という有り様。
どうもわたしには、やらねばならないことを先延ばしにしてしまう癖がある。
家のなかの作業は、ことに雨の日などは邪魔くさいこと限りない。
しかしながら、お金はお金がある場所に集まるという。
どうも汚れは汚れているところを好むのではないかと思う。
なので意を決してことに及ぶ。
あと片付けや掃除もやり出すとすんなり手が動く。
最初の一手が肝心である。つまり手を出すこと、なにげなく手を伸ばしてみること、これからはじまるのだ。
少しでも手をつければ、ちょっとだけきれいになる。
最初は一部分だけかもしれないが、それが次の汚れも発見し、次の手もでる。
するともうちょっときれいになる。また次を片付ける。
しまいには全部片付く。
最初の手を出しやすくするには、やはり時間を決めたり、たとえば家のなかなら、客を呼んだりといった強制機会を作るしかないだろう。

手を出してみることで思い付くのは本のことで、本屋さんで立読みすると、本がどんどん読めてしまう。
家に持ち帰り置いたとたん読めなくなる。
が、また一度でも目につき、手にすると読むようになる。
これも最初に手が出るかどうかである。
勉強やさまざまな一見嫌なことも、最初に手が出やすくすることが大切だろう。
昨日、地下鉄駅を出ると雨がひどく、自転車だったので急遽、駅から近いブックオフによったら、前から探していた文庫が105円棚に並んでいた。
最初は雨なので、濡れたら困るし、迷ったが、手が出て持ったら買う気になった。
買って外に出たら、雨は止んでいた。