洗濯機と母  公と私(ブッダ・カフェにて)

この間から、コインランドリーのことを少し話題にしているが、なぜかといえば洗濯機が壊れかけているからだ。ラジオではないので、洗濯機が壊れかけても歌にはならない(笑)。ところが、気まぐれにちゃんと動くので、買い換える気にはならない。先日も、ち…

百円(あるいは108円)均一の棚の辞書について 司馬遼太郎の旅行記

BOOK・OFFに百円ないし200円で辞書が売られている。たしかに出版年度の古いものだからたぶん引っ越しとか進学とかの節目に、重量級の書物は本棚を占める空間も大きく、「お荷物」となり払い下げをくらったのだろう。 また学校時代が終われば、使用することも…

雨上がり 『Book5 no11 特集 私たちは今日も、片岡義男を読む』 スピッツ「迷子の兵隊」

ここ数日間猛烈に暑かったのだが、やっと雨ですこしだけ涼しくなった。 この2日ほど、知り合いの植木屋さんの手伝いに行ったため、汗だくで仕事をしたため、よけい暑く感じていた。「恵みの雨」だった(が、場所によっては、また集中豪雨で被害のでそうなと…

台風 掃除 古本

台風27の号影響で連日雨なのに、近所の家の屋根工事はどうやら決行されている。 仕事というのは大変なものだ。 仕事じゃなければ、できないことだろう。 掃除や炊事いわゆる家事は、その点、普通は仕事と認識されていないからか、かなり後手後手にまわりがち…

開高 健「河は呼んでいる」のなかの詩〜「・・・この章にワスレナグサの花束を添える。一篇の背後にあるのはあたたかい励ましと見る。」」

一気に、といっていいくらい、秋になった。 川遊びをしていて、足のつく水底が突如として深みになり体が沈んでしまうことがあったが、そんな感じで、秋の底が急に深くなった。そんな季節の段差のちょうど崖っぷちだった、22日金曜日、この日はまだ夏の名残の…

「サリンとセシウム」芹沢俊介と「原子力も世界破壊への信仰〜大澤真幸著『夢よりも深い覚醒へ』書評」田中優子〜もうひとつの『1Q84』

村上春樹の『1Q84』は、現実の1984年を舞台にしている。地下鉄サリン事件の約10年前で、あの事件で明るみになったオウム真理教とその教祖麻原を思わせる人物が出てくる。 昨年末、平田容疑者が自首したが、ちょうどその前月の11月21日に最後の実行犯の死刑が…

2011.5.31 わたしの一日・左京ワンダーランド〜星空スタンプラリー

今日は、一種の旅(時間旅行)のような、一日だった。しかもわたし一人の夢のような。そういう一日を再現するには、おそらくプルーストのような、もしくは金井美恵子のような文才が必要であろう。わたしにはそれは到底無理なので、メモ程度に、しかし少しこ…

「原発への警鐘」という本について〜友人からのメール〜U2 with or without you

前回、コメントの返信で「先見性のある学者が、精緻な理論を展開されていたでしょう」と書かせてもらった。 そこで、先日わたしの友人から来ていたメールに、その一例と思われる本のことが書かれていたので、以下そのまま引用する。 ただし、これを以って、…

幸田文『雀の手帖』(新潮文庫)より〜「三月尽」と朝日新聞夕刊より〜鶴見俊輔『身ぶり手ぶりから始めよう』

本を途中まで読んだまま、おきっ放しにして、どこにいったかわからなくなる。わたしの得意技のひとつである。ある日、本棚を見て、なんとなく取り出し、また読み始める。買ったのは、もう何年も前だ。 そうやって、本を「寝かす」と、ウイスキーやワインのよ…

開高健「食後の花束」(角川文庫)

この本は昭和60年の奥付けだ。開高健はじつはわたしが文学と名のつくものを意識しはじめて読んだ最初の作家であり、告白してしまうが、かなりな傾倒ぶりを恥ずかしく思い起こす。この本は、近頃話題の銀閣寺前にある古書店、善行堂にて見付けて買い求めた。…

ひさびさの梅田〜土佐堀にてキタの変貌ぶりに驚く・須賀敦子の本

昨日は大阪梅田にて元職場の仲間だったいるかくん(仮名)と会った。わたしとともに会社都合の退職をした方で、いろいろ同様の方々の消息を聞いたり、お互いの活動の報告をしあう。 以前はお花見の頃、介護資格の勉強をされていて、そのとき会って話をきいた…

光の春2〜石川淳集〜井上雄彦×伊藤比呂美対談立ち読み〜最後のマンガ展

最初に。 前回、この季節のことをさすことばとしてあげた「光の春」について、勝手ながら、はてなキーワードの達人蟹マスターさんに言及したところ、早速いろいろ調べてくださった。ここに感謝の気持ちを込め、トラックバックさせていただきます。(なお、私…

BRUTUS2009/11/1号 特集「美しい言葉」より

先週土曜タクシー待ちの間、出町三角州のAmPmにて立ち読みし、思わず購入した。 高橋源一郎が、「村上春樹、美しいニッポン文学の未来。」というタイトルで、変な意味でなく村上文学をバッサリ斬っていて、頭が妙に整理される。「〜まずはデビュー作の『風の…

梶井基次郎「檸檬」〜もしかしたら京都モダニズムの源流

週末、空梅雨を幸い四条、三条辺りの街路にスーツ姿の集団や学生らしきラフな格好で自転車に二人乗りするアベックと多くの人が溢れている。 なかなかそんな時間に街に出れる仕事の業種ではないのだが、たまたま早めに退社でき、帰るのももったいなく足が繁華…