前回の日記から、ずいぶん時間が経ってしまった。
どうも、この9月末に少し怠けてしまったせいか、10月は非常に忙しくなってしまった。
なかでも、やはり祖母が亡くなってしまったことが一番大きな出来事であった。
祖母は明治41年生まれ、享年107歳。
あまり祖母について最近は考えたりすることが非常に減っていたことは確かだった。
それに、つい最近まで元気に過ごしているということを聞いていた。が、やはり年齢から考えれば、いつそうなってもおかしくないのだった。
今日も、近所の方と立ち話する機会があって、ご家族の方の介護の様子を伺ったのだが、そのとき、常日頃われわれは肉親のことについて、悲観的には考えられないということだった。
どうしても、家族のことを、われわれは楽観的に考えてしまいがちだ。
わたしに関しては、平均よりはるかに長生きだった祖母に対し、要介護の状態であっても、このぶんならまだもう少し元気でいられるだろう、みたいな幻想を知らずに抱いていたのだった。
そのことは、わたしだけでなく、わたしの親類の大半は、実際のところそう思っていたように感じる。直接、祖母の世話をしていた伯父や伯母にしても、祖母にはそういう印象を普通より与えるところがあったように思う。(聞いてみたわけではないが)
だが、びっくりしたことに、祖母はまだ頭のはっきりしていたときに、なんと気に入った葬祭場に費用の積み立てをしていたらしい。
また、自分の子供たちの(わたしの父も含め)へその緒を大事に持っていたらしく、それをお棺のなかに入れてくれとか、遺言を残していた。
われわれは、お棺の中にまずその和紙で包まれていたへその緒を交代で入れた。
祖母のおへその辺りに。(たしかどこにおくかも書かれていたと思う)
そして、祖母の父親の肖像画。これも、遺言に残されていた。
そのうえに、遺言には、すでに物故されていた祖母の妹さんの写真も入れてくれと書かれていたらしい。
それは駆けつけていたその妹さんの息子さん(祖母のおい)たちがデータの手配を頼んでいた。
わたしは葬儀のあいだじゅう、信じられないという思いで終始ぼやっとしていた。
また祖母が亡くなる直前の数日、病院や、その後終末の看取りをしてくれた施設に見舞いに行ったりしていたが、肝心のこと、つまり死というものについてまったく考えが及んでいなかった。
いまもどこか、そのことを真剣に考えていない気がする。
だが、祖母はちゃんと考えていたのだ。
今日の近所の方との話で、年寄りの考えていることは、実際自分がその歳になってみないと、わからないものだ、ということをおっしゃっていたが、祖母はやはり、われわれとはまったく違った感覚で自分のことを考えていたのだ。
そういうことをいま、こうして考えて書いているのだが、今日までこうしてパソコンに向かうということさえ、できないほど忙しかったのはなぜだったのか。
時間が飛ぶように過ぎて、始終追い立てられていた気がする。
天気もめちゃくちゃ悪かった。
昨日、母の介護のこともあり、行けるかどうか保留にしていた森林ボランティア関係の行事に参加した。それも、前日いろいろと準備していると深夜になり、明け方行かねばならなかったので、ほとんど寝れずだった。
行事といっても、これはなかなかにそれこそ一生に一度あるかどうか、というもので、わたしたちは集合場所からチャーターされた観光バスに乗り、時間はさしてかからなかったが、めちゃめちゃ厳しいセキュリティチェックを受け、会場に到着した。
内容は大規模な文化祭という感じのイベントで、メインは皇太子の臨席があるというものであった。知事、市長をはじめ行政のお歴々が、顔も見えないほど遠くのテントの下に座っておられた。
聞くと、会場にはスタッフを入れ約5000人の人が集まっていたという。
たしかに、いろんな場所から参加者を送迎するバスの数ははんぱなかった。
この日は天気がまた悪く、最初は雨がまだ降っていた。が、昼過ぎから晴れてきはじめた。
このあとわたしは、すぐ夜勤にいった。この夜勤明けの帰りが今朝であった。
運転中、眠くて仕方なかった。どこかで車を停めて寝たかったが、寝てしまうと帰るのが遅くなりそうで、なんとか我慢して帰る。朝、母を病院に送ってくれる介護タクシーが迎えに来るまでに、朝食を食べさせないといけなかった。
それまで、わずかであったが、寝たかったので。
やっと、今日は久々といおうか、今年初めてに思える秋晴れで、息をやっと付けた気がする。
以前、ここに書いた”Song One"という映画のなかで、ジョニーフリンという歌手が歌っている歌をYouTube動画で見つけたので、ここにリンクを貼っておこうと思う。
これも、ずいぶん間の抜けた話だが、やらないといけないと思っていたのだった。
Johnny Flynn - "In April" Lyric Video - Song One Soundtrack (Jenny Lewis & Johnathan Rice) - YouTube