*[テレビ]「理由なんかない。それが俺の役割やからや」

ABCテレビで金曜深夜にやっている探偵ドラマ、『名探偵の掟』は面白い。コメディ・タッチだが、なんとなく不思議な味わいがあり、警部役ででているお笑い芸人きむにいこと木村祐一が、また主人公の天下一探偵と掛け合う。
日記のタイトルの「理由なんかあらへん、それが俺の役割やからや〜」はこの木村演じる大河原大五郎警部が昨日言ったセリフだ。
部下の女刑事(なんという女優だったか思い出せない…)になぜ天下一という名探偵を気取った二枚目なのにどこか時代錯誤な(もちろん彼はあの横溝小説の金田一耕介のパロディである)探偵に関わるのか、と聞かれ答えるセリフである。
このドラマの原作は東野圭吾らしい。読んでみないとわからないが、この原作がかりに面白くなくともこのドラマは断然面白い。
なぜなら、登場人物がみな批評的というしかないから、といっても何をいっているか分からないかもしれません。
たぶん非常にあやうい均衡があり、登場人物が作者の意思、俳優の意思にも反し、動いているように見える。
その象徴のように思えるセリフだった。
まさに登場人物としてのセリフと俳優としてのセリフ、そして、深いところの人生における我々の意識が重なりあう。
映画やドラマや演劇において、一瞬にせよそんな場面に出会うのは、非常にまれだか、あんなドラマ(失礼)でそんな感動を味わうとは〜。
ちなみに、来週はスペシャル版で二時間枠だそうだ。
人気があるのだろう。