カーペンターズの「デスペラード」

先週末のことだが、パソコンが故障したのでパソコンのメールを携帯で確認するのだが、なかなかできない。
先週金曜に関東にいる友人が、京都に出張で翌日来るので会わないか、とメールで言ってきていた。
しかし確認が遅れ、すでに帰ってしまっていた。
ところで、三月にあったイーグルスの日本講演、その友人と会場は別々であったが、直前までお互い連絡を取り合い、楽しみにしていた。
そのイーグルスの名曲「デスペラード」をなんとカーペンターズが1974年に出たアルバム「ホライズン」でカバーしていた。
これはデビューアルバムだったかもしれない。
イーグルスカーペンターズ、なんとなくイメージが合わないが、1974年といえばイーグルスは、まだあまりアメリカでも知名度はなかったものの、たしかベスト・オブ・マイ・ラブ(我が愛の至上)がヒットし、だんだん人気がではじめた頃だろうか。
カーペンターズは、意外とオリジナル曲が少ない。しかしカバーした曲をみると、ビートルズバート・バカラックレオン・ラッセルなどなど、選曲がただ者じゃない。
しかも、カバー曲の中には、彼らのオリジナル曲だと思われている曲が多い気がする。
原曲を越えているのだ。
ちなみにこのアナログレコードには、「ソリテア」が入っているが、じつはニール・セダカの曲なのだ。(わたしはずっとカーペンターズの曲だと思っていた。)
このブログによくコメントをくださるid:iireiさんが、先月ブログで大橋純子の大ヒット曲「たそがれマイラブ」をカバーした徳永英明のことを、まったく違う歌、大人のバラード曲に編曲して歌っていると、感心されていた。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20110614#1308047509

考えるとカーペンターズも、編曲がじつにうまい。
ア・ソング・フォー・ユー(原曲はレオン・ラッセル)なんて、絶妙である。まったく違う歌、そしてカーペンターズの歌になっている。
カーペンターズは、つまり徳永英明より、30年はやく“Vocalist”をやっていた、といえる。
しかし「ソリテア」に比べると、カーペンターズの「デスぺラード」はあまりよくない。
この曲は、リンダ・ロンシュタットのヒット曲で、イーグルスはまだそのときは曲の提供とバック演奏を担当する「黒子」であったのだが、やはり西部の酒場のバーボンを飲みまくる蓮っ葉な女性歌手の方がお似合いなのだろう。
編曲こそ、わたしは思うのだが、「批評」にほかならない。
カーペンターズは、それを黙々とやっていた偉大なアーチストだったのだ。