バガボンドカフェ〜憲法についてPART2

前回行なった憲法の前編(PART1)から、ずいぶん間が空いてしまいましたが、バガボンド・カフェを来る12月25日(水)の13時〜16時半(終了予定)で行ないます。

バガボンド・カフェについては、以前このブログに紹介させていただきましたが、現在のところ、毎月25日に徳正寺で開催されている「ブッダ・カフェ」のなかで、25日が水曜になる日に、「乗っかり」開催させてもらっている話の場です。

ブッダ・カフェでは、テーマちっくなものを設けず、その場の雰囲気や入れ替わり参加される方のそのときの関心のあるもの、ふと口をついて出る話の糸口を、自由にたどっていくやり方をされています。

そんななかで、テーマを設けることに、若干の躊躇はありましたが、時々そういうのもいいかな、と主催者の扉野さんが思っておられるかどうか、わかりません。とにかく、いまは、了承いただいています。

前回、今回と「憲法」をテーマにしてみたのですが、その前回と今回の3ヶ月くらいの期間で、特定秘密保護法が国会で成立してしまいました。この間、いろんなこの怪しげな法律の情報がマスコミを飛び交い、国会前でデモがあったり、ジャーナリストを中心とした反対運動が展開されたりしていました。おそらく、本式にはこれから運動が展開されるだろうと思いますが、どうもいまの政治は、情報がいきわたらない間に、反体勢力が力をつける前に、合法的ギリギリのラインで、法案なり、なんなりを成立させ、既成のものにして一度建築してしまう。そして、あとから修正なり、細かいことは決め、大筋のところは押し通してしまおう、という動きがみえみえで、明らかに強引、力ずくなところがあります。

憲法」をテーマにしたのは、小説『東京プリズン』の作者赤坂真理氏が、朝日新聞紙上に寄稿していた文章を目にしたからでした。もともと、わたしは以前文芸評論家の加藤典洋氏が『敗戦後論』で「憲法のねじれ」の構造と「政治と文学」の問題をあざやかに関連させ論じられていた文章に感銘を受け、日本でずっと棚上げ状態になっている「戦争責任」問題に対する一つの処方箋として、細かい論旨がつかめないながらも、もっと考えてみたい思いがありました。

 赤坂真理さんのそのときの記事が今手元になく、詳しく紹介できませんが、趣旨は、自民党改憲の動きが、当時目立って大きくなっていた頃で、その動きを赤坂さんは、自民党の選挙のときのキャッチフレーズ「日本を、取り戻す」をもじって「明治を、取り戻すのか」とあてこすって批判していました。そして、「憲法」をもし変えるなら、もっと「憲法」についてしっかり勉強する機会を国民に設け、そのうえで国民投票すべきだという意見を展開していました。

 「憲法」については、中学生の公民の教科書でほぼその半分の分量を裂いて、義務教育時に教えようとしています。しかしながら、日本の学校の教え方というのは、どうも身にならない、一度テストが終わると右から左へ抜けて、何も残ってない。

 これは、日本ばかりでないのかもしれませんが、こと「憲法」とか「国家」とかいうことに関して、戦後の教育のなかでは、非常に矛盾した立場に先生方がおかれていたことは、容易に想像されます。つまりそれは、「左翼」教育でしたし、実際民主主義や憲法を教えることは、現体制の反対勢力を養うことにつながる行為でした。

 つまり「民主主義」を学ぶことが、「愛国」と反することになるという「ねじれ」が、あったのが日本の戦後の特色であったと思います。このことは、『朝まで生テレビ』の田原総一郎氏が、ある本で述べていました。

 自民党憲法改正案も、どうもそういう路線の延長上にある点は、否定できず、赤坂真理氏も、そういう危惧の表明として『明治を、取り戻すのか』という文章を発表していたように思います。

 こうした状況、「憲法」が国民と「ねじれ」の関係にある特殊な日本の戦後のなかで、いろんな知識人たちが、そのことを折にふれ語ったり、文章にしたりしてきています。それらを、いっぺんに見渡して、今のような状況に提示できる何か展望が開けるような卓見を紹介し、それについてあらたに考えを深めれるかどうかはわかりませんし、短い時間では不可能に思いますが、わたしなりに、少ないが見聞きした論考をもとに、「憲法」について考えてみたい、というのが、この会の趣旨であります。

 前回PART1の内容については、「ブッダ・カフェ」の「ぶろぐ・とふん」にあらましが紹介されています→ブッダ・カフェ 第30回 - ぶろぐ・とふん

 ぜひお気軽にご参加ください。最初「前編」「後編」だったのを「PART2」としたのは、どうも2回では終わりそうにないテーマだとわかってきたからです。

 バガボンド・カフェ(@ブッダ・カフェ) 「憲法について PART2」

 2013年12月25日(水) 13:00〜16:30

 場所:徳正寺

〒600-8051

京都府京都市下京区富小路通り四条下る徳正寺町39

地下鉄烏丸線四条駅から徒歩7分。京阪祇園四条から徒歩9分。四条富小路交差点(西南角に福寿園が目印。北西角にジュンク堂書店)を南へ50m、西側(右手)に寺の本門があります。

参加費:

300円