家事は自転車、会社は自動車

いつも今ごろ(夜11時近く)にならないとなかなか一息つけない。家に帰ってもいちからごはんをつくり、食べて、後片付けし、お茶がなくなっていたら沸かし、明日の弁当の用意をする、みたいな用事がひっきりなしに続く。まるでお母さんの愚痴であるが、最近めっきり母が家事をしなくなってしまったのだ。
いきさつはさておき、この上普通なら子供の世話(幸い?まだうちにはいないが)がお母さんには加わる訳だから、家庭の主婦、あるいは専業じゃない共働きの主婦の仕事量足るや、とてつもないだろう(と今更ながら感慨深い)。
NHKの朝ドラの『梅ちゃん先生』も、今朝たまたま見たら、その仕事と家庭の両立にてんてこまいしていたところだった。
家の仕事は生活に関わり、手抜きをしながらでも、待ったなしの部分は必ず残る…冷蔵庫では夏場は食品は腐るし、掃除はしないと当然汚れ、洗濯はたまると着替えがなくなる…誰がするの!?と息巻いても、誰かがしなければならないことは変わりない。
わたしの感覚だと、家事は自転車だ。こいでないと動かない。ときたま下りの坂道で、こがなくても走り涼しい〜みたいなときもあるが、それはまれである。
コンビニ弁当を買ったりお総菜を買ったりするのは、電動アシスト付の自転車というところか…(コストもかかる)。
外食は、たまには自転車はしんどいのでタクシー使っちゃおう、みたいな。
それに比べると、大方の会社の仕事は、事故を起こせば大変だが、運転さえちゃんとすればいい自動車に似ている。
大企業なら、電車みたいなところもある。運転したり線路のメンテナンスする人は大変だが、普通は冷房も効いた部屋で、組織の一員として自分のパートをこなすみたいな気安さがどうしてもある。
不景気の昨今は、そんな会社は滅んだのかもしれないが。
わたしのいた会社は中小だったので、自転車めいたところが多く、しんどかったが、よけいな人間関係に神経を使わなくてよく、よかったと思っている。
人間、忙しくないとよけいなところに気を使うようになり、神経がやられがちである。
そう思うと、自転車も、悪くはない。