最高気温36.5℃の日・恐るべき時空理論の体験

昨日2日の京都市は最高気温36.5℃の猛暑日だったらしく、依然この猛暑はなかなかとどまることをしらない。
植物に詳しい伯父が最近言っていたが、日本は熱帯に気候が似てきたそうだ。なんとなれば、観葉植物が育ちまくっているからだ。
わたしの家にあるパキラは、元の職場で何かのお祝いにもらった30センチにも満たない鉢植えだったが、職場で邪魔になり持ち帰って家で育て始めた。すると水をやるだけで、すぐに一メートル近くなり、現在二度の植え替え後、1.5メートルと巨大化している。
暑い。
職場の近くが消防署なので、時々救急車がサイレンをならし前を通るのだが、あれは熱中症患者を運ぶためかもしれぬ。
7月27日付京都新聞によれば先月19日から25日の一週間に、全国で熱中症で病院に搬送された方は9436人にも上ると言う。そのうち57人がいたましくも亡くなられている。
単純に47都道府県で割ると平均一都道府県単位で一週間に200名の搬送者がいたことになる。
わたしは昨日は夜勤だった。夜八時から翌朝の四時までの間に、二回ほどサイレンを聞いた。一度は消防車もあとを続いたのでほんとの火事だったのかもしれない。

さて昨日のことだが、日差しが強く、暑くて寝てられない。クーラーをつけてもなにもする気がしない。たしかに夜勤明けは、寝不足のためそうなりがちなのだが。
テレビで国会中継をやっていた。国民新党の田中元長野知事がトップ、続いて谷垣さん、石破さんが菅総理に砲弾ではないが、ジャブを繰り出していた。
しかしそれも残念ながら失礼ではあるが眠気を誘うものであった…石破さんの質問は民主党を全体的につつむ「甘さ」にかなり切り込む内容であり少し聞かせたが。
クーラーを切り、暑いがすこし寝ることにした。どうもクーラーが苦手なたちなのだ。
音楽を聴こうとするが適当なものが暑くて思い付かない。
ラジオをつけることにした。NHKのローカルFM局だった。
そこでうとうとしながら、少年合唱団が歌う「菩提樹」「グリーンスリーブス」などを聴いた。
このグリーンスリーブスはわたしの子供の頃のお気に入りの曲でせつないメロディが、時空を越えた、何十年か前の夏を、思い出させるようだった。
いや、なぜかその曲がラジオでかかってから、まわりの空気が別な雰囲気を持ち始めたのだ。
その番組のあと、はるか昔、中学の頃よく聴いていたリクエストジョッキーが始まった。
このコーナーは、NHKの各ローカルFM局が、夕方毎日放送している。よく続いているものである。放送枠がおそらく放課後の中高生を対象に18時から19時まで、いまだに確保されているようなのだ。
ただ今日かかった曲がちょっとおかしかった。
さっきの「グリーンスリーブス」から時空の断層にトリップしてしまったのだろうか、、・刑事コロンボのテーマ
T-REXのGET IT ON
BEATLESのWhile My Guiter Gentry Weeps
これらの曲がなんとリクエストで?
うそだろう?
月曜はナツめろ特集なのだろうか?
いや、ほんとなんです。
わたしは妙な気分になった。
いまの中高生がT-REXBEATLESを聴いてるのか?
なぜだか時空を越えてこれらのナンバーがヒットした時代にまぎれこんだのだろうか?
時代?
これらの曲が生まれたのはそもそも何年だったのか?
詳しく調べてみる気になった。
するとである。
なんとこれらの三つの曲がすべて1968年にそれぞれ深く関わりを持っているのを確認した。
・テレビドラマ「刑事コロンボ」は、1968年にアメリNBCでシリーズが開始、はじめて放送された。
マーク・ボラン率いるT-REXがデビューしたのは1968年
・While My Guitar…が入ったビートルズホワイトアルバムと呼ばれる二枚組のTHE BEATLESというタイトルのアルバムは1968年に発表された…
まさかNHK大阪局のディレクターがそこまで調べてリクエストをセレクトしたとは考えにくい。
偶然の一致なのだろうか?
二つならわかるが三つも偶然が重なるだろうか?
わたしはここで前に見たある物理学者の理論を思い出した。

ミネソタ州立大理論物理学科のハンス・シューミットというドイツ出身の科学者が「ハーミッツの渦理論」を2006年にサイエンス・プレビュー秋号に発表している。
その理論とは、ある現象がきっかけとなり、多数の人間の意識をある事件とか時代に、誰かが意図的に左右するのでなく、時空の流れの変化により自然に向かわせる科学的現象である。
ハンスは、世界中のある任意に共通する時間に、多数の人間において、無意識に同じ範囲の過去のある「時期」への意識の集中の傾向が見られる現象、つまりほぼ同じ長さの時間軸の幅の意識上の「移動」を体験している現象を調査した。
この例でその理論をあてはめてみる。
つまり、1968年という過去の時間に一時的に意識が集中する現象が地球上のある範囲の地域に生まれ、その地域の中にある放送局では無意識に1968年に関連する曲を、番組ディレクターは選ぶことに意図せず「なってしまった」のだ。
それは、その地域の「磁場」がある流れにより、ある任意の年、この例では1968年に向かった結果であり、意図的に選んだ曲がそうであったため、それを聴いた方の意識がその1968年に向かったわけではない、というのである。
たくさんの人が同時に見聞きするマス・メディアには、その現象が出やすいのだ。だから普通はマス・メディアの意識統制では、等たがわれてしまう。
でも意図してコントロールしているわけではないということだ。
その年代のリクエストが集中してしまうのも、リクエストするリスナー本人はまったく意図せず、時空の流れが原因で、いわば「時間の渦」が、あたかも水の渦のようにきりきり回りながら、我々の意識を引き寄せているというのである。
無意識に1968年に関連する局をリスナーはセレクトしてしまうのである。
これはカオス理論も説明するノーベル賞級の大発見だ。
そして1960年代は世界的に時間の流れがものすごく加速された時代だったため、時空がところどころ渦状になりやすい。
21世紀の今でも、その渦に時間が吸い寄せられているという。
ビートルズは1962年にレコードデビューし、1967年にあの最高傑作SGT. PEPPER'Sを発表、そのわずか一年後にホワイトアルバムを発表して、そのわずか二年後の1970年に解散している。
これが1960年代のトップランナーの「速度」だった。光に近い早さだ。
そんなに早い流れなら、時間の渦がいくつも生まれて当然だ、とハンス教授は書いていた。
渦は非常に求心力があり最長一年の単位に、いまだに多数の人間の意識を引き寄せてしまう結果となる。
この現象は、ハンス教授が青年時代深く傾倒したロック・グループ、ハーマンズ・ハーミッツにちなみ「ハーミッツの渦理論」と名付けられた。
ハンス教授がハーミッツの曲がかかっているラジオ局が二つ以上あったことから気付いたからだ。
教授はその後いくつもの同様のサンプルが、共通する時間帯に偶然地球上のいくつかのサンプリングした地域で発生することを地道に証明していった。
彼はヒットラーが悪用したファシズムの理論であるナチス社会心理学の研究もしていたが、この集団心理傾向が無意識の影響を強く受けるとともに、物理学にも関係しているのではと狙いをつけた。
そして彼は実験による統計を重ね、ついにその現象の起こる一定条件をつきとめるに至った。
それは人間の体温である36.4℃を気温が越える地域で数多く起きていたのだ。
そのような高温に空気が熱せられると、人間の脳が時空の見えない磁波の影響をもっとも受けやすくなるため起こる現象だと。
逆に言えば時空の磁波の流れがその気温のもとでもっとも活発化するのだ。
だから熱帯では人間の思考は原始の状態に簡単に戻ってしまう。
熱帯は赤道にも近く、もろに人は磁波の影響を受けてしまうのだ。そして原始時代は進化のスピードが早く活発だったため、時間の大きな渦があるのだ。
また真夏の暑さの中でわれわれはよく時間が止まってしまったように感じ、過去のことに意識が行ってしまう。
それは高温により活発化した磁場の影響を意識が受けているためである。
人間の脳波は電磁波の影響で一定の流れを感応し、それは無意識の反応を呼び起こす。
時間の渦に引かれるのは、いまの研究では過去の例しか発表されていないが、理論上は未来に発生する渦の影響もありえる、と教授は書いていた。
この現象がもしかすれば「蒸発」やタイムマシーンの原理を説明してくれるかもしれないと、ハンス教授は期待している。
彼は語る。「時間は我々が思うような瞬間ではなく、ベルグソンが言うように『持続』する性質を持っています。われわれだけでなく動物や植物をふくめ、生物全般にとり、時間は意識のなかで連続しており、それはちょうど川のように水が流れているのと似ています。川のように、時間を遡ると過去に、先に進むと未来をたどることができ、われわれは水流に逆らったり、流れより早く意識を伸ばせば、未来を知ることができるかもしれないのです。川に渦や淵ができるように、時間でもそれはできていて、われわれはしらずしらずにそれに大きく影響を受けているのです」

注)☆以下は、嘘です。すみません。
しかしラジオのことは本当です。不思議です。ただ最近のFM局のメイン・リスナーはどうもアラフォーらしいので、リクエスト局は古くなりがちなようですが。。。